本記事について
本記事では、最近流行りのコピートレード、MAM/PAMMについて解説します。
コピートレード、MAM/PAMMといった手法には実績のあるトレーダーのノウハウで楽にトレードでき資金が増えていく可能性があるという大きなメリットがありますが、一方でサービスの内容は様々でリスクも存在します。
それぞれの違い、特徴やサービスの選び方などについてもご説明していますので、本記事を参照いただきサービスの選定の一助となれればと考えています。
- コピートレードを利用するか検討しているが、どのサービスにするべきか悩んでいる
- サービスに申込む前にコピートレードがどのようなものか知りたい
- コピートレードにどのようなリスクがあるか知りたい
コピートレード・MAM/PAMMの違い
コピートレードとは、 FX取引のエントリー・決済を運用者に委託すること、即ち運用者のトレードをコピーする手法です。ミラートレードと呼ばれたりもします。
MAM、PAMMもほぼ同様のトレード手法であり、MAMは、Multi Account Managerの略称、PAMMは、Percentage Allocation Management Moduleの略称です。
コピートレードの大まかなイメージは以下の図の通りです。
コピートレードのトレードの流れ
コピートレードには厳密な定義があるわけではありませんが、HotForex等のFX業者が提供しているコピートレードサービスとMAM/PAMMとには差異があるため、以下の表に要点を整理しました。
運用者のトレードをコピーするという側面では、コピートレードもMAM/PAMMも大きな違いはありませんが口座の運用方法などに差異があります。
コピートレード、MAM、PAMMの違い
比較項目 |
コピートレード |
MAM |
PAMM |
(参考)EA |
概要 |
実績のあるトレーダーの取引をコピーして利益を得る手法のこと |
EAを利用して自動でトレードを行う |
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口座 |
自身の口座を独立して運用 |
自身の口座を運用するが、コピー元口座と連携させる |
自身の口座を独立して運用 |
|
資金 |
自身の状況に合わせて設定可※1 |
コピー元の指定額に合わせた資金入金が必要 |
自身の状況に合わせて設定可※1 |
|
出金 |
いつでも可能※2 |
トレード中は出金不可の場合もある |
いつでも可能※2 |
|
取引履歴 |
確認可能 |
確認可能 |
確認不可 |
確認可能 |
収益の考え方 |
利益の〇%を支払い等サービスにより異なるがハイウォーターマーク方式が中心※3 |
利益はそのまま収益となる |
||
対応FX業者 |
HotForex、FBS、Land-FX等 |
GemForex、BigBOSS等 | IRONFX、VirtueForex等 |
XM Trading、FXGT、Titan等※4 |
日本での利用制限 |
違法若しくはグレー |
違法若しくはグレー |
違法若しくはグレー |
なし(合法) |
※1:基本的には自身の状況に合わせて証拠金を決められますが、最低/推奨証拠金がある場合があります。
※2:取引中(ポジション保有中)の出金について、FXの仕組上、出金後に必要証拠金未満となるような
出金はできませんので、取引中ポジションを決済してからの出金を推奨します。
※3:利益が出た場合には、利益の〇%、利益がない場合には報酬が発生しないような方式を指します。
サービスによって異なるため詳細はサービス提供者にご確認ください。
※4:EAを利用可能な海外FX業者は多数あります。KABUTO-ProjectのEAが利用可能な業者については、
以下の記事をご参照ください。
メリットとリスク
メリット
- 基本的には何もしなくてもよい
最大のメリットは何もしなくてもよいことでしょう。優秀なトレーダーであれば勝手に利益が上がります - トレード手法を学べる可能性がある
コピートレード、MAMに限って言えば、トレード中のポジションや履歴を確認できるため、トレード手法を学ぶ機会にできるでしょう。ただし、トレード履歴を見たからと言ってノウハウが手に入るわけではありません。トレードを覚える目的で根気強く分析できる方には有用でしょう
リスク
- コピー元のトレーダー実力の見極めが難しい
本当に実績があるか、今後も勝ち続けられるかの見極めはサービス選定時には非常に難しいと考えられます。誇大広告も多いと聞きますので注意が必要です - 取引手数料・出金手数料といった形で収益の一部は運用者若しくはFX会社に回収される
サービスによって異なりますが、ハイウォーターマーク方式などを採用されている場合、収益のうち数十パーセントをサービス提供者に支払うことになります。
税金などは当然自身の収益にかかってきますので、納税も考慮してサービスを利用するか検討が必要となります - トレードスキルが付きにくい
メリットでも述べましたが、根気強く分析できる方以外はトレードのスキルが付くことはありません。所詮は他人任せのため、仮に利益が出ても再現性のない一時的な利益にしかならない可能性が高いでしょう
サービスの選び方
コピートレード、MAM、PAMMを行う場合のサービス選ぶ際のポイントをご紹介します。
ただし、前提として日本居住者に対して資金運用等のアドバイスを行う行為は金融庁の認可が必要となります。個々のサービスの違法性がないことはご自身で確認いただいたうえで、以下のポイントをご参照ください。
- 取引手法が公開されているか
サービスによっては裏でEAが稼働しており、ナンピンEAが動いているというケースもあるようです。
ナンピンEAが悪いというわけではなく、仮にナンピンEAを稼働している場合、どのような判断基準で損切を考えているのか、リスク回避としてどのようなファンダメンタルを重視しているのかなどトレーダーのスタンスを知ることは非常に重要です。 - 運営者・コピー元への報酬支払が高額すぎないか
報酬については、ご自身の収益から差し引かれるため税金にも影響します。特に海外FXの場合は総合課税となるため、ご自身の年収なども考慮して検討することをお勧めします。 - 出金拒否等がないか
出金についてはトラブルとなるケースが非常に多いようです。
過去に出金拒否などの事例がないか、常にポジションを保持しており実質上出金できない状況にないか、利用するFX業者に問題がないかなど、事前調査を行うことをお勧めします。
まとめ
- 日本居住者はコピートレード、MAM/PAMMを行うことは違法(若しくはグレー)ですので、事前に調査し自己責任で運用を行ってください
- トレード経験が豊富なサービス提供者が運用してくれるとは言え、そのトレーダーに資金運用を任せるという自覚を持ち、自己責任であることを意識することが必要です。自身のお金を預けるに足るサービスかを見極めるために手法、トレードの考え方などをしっかりと理解した上で運用を行ってください
- コピートレードはサービス提供者のトレード能力に依存するため、再現性のある不労所得にはなり得えません。楽に稼げるかも重要ですが、投資は自己責任であるため再現性のある不労所得を得るためには最低限の勉強が必要であること認識することが肝要です
(ご興味ある方向け)KABUTO-ProjectのEA
コピートレードとEAはよく比較されますが、最も大きな違いはご自身のPC若しくはVPS(仮想サーバ)でEAを稼働し続ける必要がある点、取引の収益すべてがご自身の利益となる点です。
上記の通りITリテラシーの観点で最初のハードルは高いかもしれませんが、
・一度設定さえしてしまえば自動的に取引が行われること
・どのEAも同様の仕組みで稼働できること
から最初の一歩を乗り越えれば世の中の多くのEAから取捨選択ができるようになります。また、EAとは言え稼働要否を自身で判断することで、FXの勉強をしながら運用を行うことも可能です。
コピートレード同様、投資である以上もちろんリスクはありますが、無料で提供していることに加え、できるだけ楽に、低リスクで運用できるように常にアップデートを続けています。ご興味のある方は以下のリンクよりご利用の流れをご確認ください。
KABUTO-ProjectのEAはどのようなものかご興味がある方は以下の記事をご参照ください。